常夏の島グアムで楽しむつもりが、逆に警察のご厄介になるのは避けたいですよね。グアムには、日本と異なる法律やルールがあります。予習して、うっかり自分が加害者にならない知識を身に付けましょう。
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グアムの法律
グアムの法律は基本的に米国の法律に基づきます。
日本人観光客が犯罪者に?
普段、海外旅行の治安を考える時には、私たち旅行者が犯罪の被害にあわないことを考えますが、実際のところ下に示す様に、グアムで日本人観光客が犯罪を犯したとして、逮捕される様な事案も発生しています。
ア 邦人旅行客が空港内入国審査場で他の客と揉め事になり,酒に酔った状態で相手を押し倒したとして暴行罪で逮捕された。
引用:在ハガッニャ日本国総領事館「安全の手引き」(https://www.hagatna.us.emb-japan.go.jp/files/000440536.pdf)
イ 深夜,邦人観光客が飲酒運転で逮捕され拘留された。
ウ グアム空港内にて,酩酊状態だった邦人観光客が空港職員に抵抗したとして公共における酩酊及び暴行罪で逮捕された。
エ グアム空港内にて,免税店で商品を万引きして逮捕された。
オ 飲酒後,酒に酔った状態で商業施設を訪れ,女性店員の胸を触る等の痴漢行為を行い逮捕された。
日本であろうとグアムであろうと、法に触れる行為がいけないのは変わりないのですが、日本との法律の違いにより、日本人が思っているより厳しく取り扱われるものがいくつかあります。
児童虐待
しつけなどと言って子供をたたくことは、グアムでは児童虐待として法に触れます。日本人が思っているよりも虐待に対して厳しい社会ですので、ローカルの方に警察へ通報されても不思議ではありません。
同じ理由で、子供(12歳未満)をホテル客室などに一人にするのも,たとえ短時間であっても違法です。「ちょっとだから」が通じませんので注意が必要です。
暴力行為
ちょっとした言い合いがエスカレートして、それを警察に通報されるとそれも立派な事件になってしまいます。夫婦間の暴力に対しての取り締まりも厳しく、ホテルでの言い合いから夫が逮捕されるという事件もあった様です。
その他犯罪加害者等にならない為に 当事者は単なる夫婦喧嘩や家族,友人間の言い争いのつもりでも,周囲にいる住民が暴力行為として警察に通報すれば,事件として立件されることになります。逮捕された場合には,弁護士,通訳費用等,多額の出費が必要になりますので注意が必要です。
引用:在ハガッニャ日本国総領事館「安全の手引き」(https://www.hagatna.us.emb-japan.go.jp/files/000440536.pdf)
飲酒
飲酒も日本とは少々ルールが異なります。
まず、グアムでは21歳未満の飲酒は禁じられています。21歳未満というのにご注意くださいね。
売った側にも罰則がある為、このチェックはかなり厳しく、総じて若く見える日本人はお酒を買う為には身分証明書の提示を求められると思っていた方がいいでしょう。
また、公共の場所での飲酒が禁止されています。これはつまり、海や公園でバーベキューをしながらビールを飲むのは違法だということです。
お酒好きの方には少々つらい決まりですが、騒ぎを起こして通報などされると旅行者であっても警察に連行されます。
喫煙
グアムでは「ナターシャ保護法」と呼ばれる法律によって、公共の場での喫煙が禁じられています。
具体的にはグアムでは灰皿を置いていない場所ではタバコは吸えないと思っておきましょう。野外であっても喫煙不可ですので(携帯灰皿でも)、ビーチもNGです。
その他
万引きや痴漢行為は当然日本でも犯罪ですが、グアムでは米国式に厳しく対処されます。
万引きが摘発された場合は、額にかかわらず、逮捕され少なくとも1日は留置場に留め置かれます。逮捕後は、弁護士を立てて裁判を行う必要があり、判決に沿った処分を受けます。
実刑判決を受けると、ほとんどの場合、その後数年間米国への入国禁止措置となります。
また、痴漢行為は、たとえ酒に酔った状態であっても、性的暴力罪として警察に検挙され起訴されます。米国犯罪者リストに掲載され、事案によっては数年間の米国への入国禁止となります。
レンタカーを運転する際に
車社会のグアムではレンタカーでの移動が便利ですが、交通ルールの違い以外にも法律の違いには注意が必要です。
チャイルドシート
先にも書きましたが子供の保護は非常に重視されており、車に乗る際のチャイルドシートも厳しく運用されます。チャイルドシートの運用については日本よりはるかに厳しいですので、特にお子様連れでレンタカーを使われる方は、チャイルドシートの予約を忘れない様にしてくださいね。
グアムでは,後部座席も含め車内にいるすべての同乗者にシートベルトの着用が義務づけられています。また,子供には,年齢や身長によって形の異なるチャイルドシートの使用も義務化されています。
子供を同乗させ自動車を運転する際は,以下の基準に合わせて,適切な措置をとる必要があります。(出典:米国国家道路交通安全局HP)
ア 新生児~1歳未満(又は体重22ポンド(約10kg)まで)
後部座席で後方に向けて設置する幼児専用シート(リアフェイシングシ-ト)を使用すること。
イ 1歳~3歳(体重20ポンド(約9kg)~40ポンド(約18kg)まで)
後部座席で前方を向いて設置する幼児専用シート(フォワードフェイシングシート)を使用すること。
ウ 4歳~7歳(又は身長4.9フィート(約150cm)以下,又は体重40ポンド(約18kg)以上)
後部座席で前方を向いて設置する幼児専用シート(フォワードフェイシングシート)又は座面のみの幼児専用シート(ブースターシート)を使用すること。
エ 8歳~12歳(又は身長4.9フィート(約150cm)以上)
膝ベルトと肩ベルトが付いた座面のみの幼児専用シート(ブースターシート)を使用すること。なお,肩ベルトが首や顔に引っかかったり,膝ベルトが中腹部(胃の辺り)に当たるような装着はしないよう注意して下さい。
引用:外務省海外安全ホームページ(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_224.html)
飲酒運転
グアムを含むアメリカ国内では飲酒運転は交通法違反ではなく、刑法の違反にあたります。その為、グアムで飲酒運転が判明すると、手錠をかけられることになります。飲酒運転をした場合、48時間の拘束、罰金$1000から$5000が課せられます。
また、同乗者の車内での飲酒や、さらには車内にふたの開いたアルコール類が置いてあることすらも禁じる法律があり、これだけでも逮捕の対象です。ツーリストでも罰則は変わりませんので、ご注意ください。
駐車違反
グアムは大抵の場所に無料の駐車場があるので、駐車違反になることは少ないはずなのですが、実は観光客が車椅子用スペースに駐車して捕まることがしばしばあるのだそうです。
グアムの法律では車椅子スペースに許可証の無い車を駐車した場合は駐車違反となり最低$300の罰金が発生します。
さらに強制的にレッカー移動させられるためレッカー代も発生してしまいます、車椅子スペースには車を駐車しないようにしましょう。
最後に
在ハガッニャ日本国総領事館はこちらから、日本人旅行者向けに安全のしおりを配布しています。
グアムは日本語の表示も多く、日本にいるような錯覚を起こす時もありますが、国が違うと法律も変わりますので、知識を持って、グアムを楽しみたいですね。
みなさんの楽しいグアム滞在のお役立てば幸いです。